緑内障の治療

緑内障』の緑内障の治療法には、「薬物療法」「レーザー治療」「手術療法」の3つがあり、 治療は緑内障のタイプごとに異なります。 全体の7〜8割を占める「原発開放隅角緑内障」では点眼薬を使った薬物治療が、 「原発閉塞隅角緑内障」では、レーザー治療が中心になります。 また、薬物療法やレーザー治療では不十分な場合などに、手術療法が選択されます。


■新たな房水の排出路を作る「線維柱帯切開術」

●現在最もよく行われている手術法

正常眼圧緑内障を含む原発開放隅角緑内障の人で、薬物療法やレーザー治療を行っても眼圧が十分に下がらない場合などには、 「線維柱帯切除術」という手術が選ばれます。まず、局所麻酔をした上で、結膜を切開してめくります。 そして、結膜の下にある強膜を半分ほどの薄さに剥いで、蓋のようにします。 さらに残っているほうの強膜に、隅角に向かって孔を開けます(@)。ここに薄く剥いだ方の強膜をかぶせて縫い付け、 結膜を元に戻します(A)。こうして、房水を隅角から結膜へ排出させる、新しい通り道を作ります。
こうして、房水を隅角から結膜へ排出させる、新しい通り道を作ります。 房水の通り道を形成している、強膜や結膜がくっついてしまうと、房水の流れが悪くなってしまいます。 そのため、手術中に「マイトマイシンC」という抗癌剤をごく微量塗って、癒着を防ぎます。 手術は30分〜1時間ほどで終わります。1週間程度入院する場合もありますが、最近では日帰り手術も行われています。 手術後、眼圧が十分に下がらなかった場合は、強膜を縫い付けた糸をレーザーで切り、房水の排出量を調節します。 線維柱帯切除術は、緑内障の手術では最もよく行われている方法ですが、眼圧が下がり過ぎて網膜の”張り”がなくなり、 「視力低下」が起きることがあります。また、手術後長い間には、「細菌による感染症」や「白内障の悪化」 などの手術の合併症を招く危険性があります。


■房水の排出路を再開通させる「線維柱帯切開術」

「線維柱帯切開術」は、軽度の原発性隅角緑内障などに対して行われることのある手術です。 局所麻酔をした後、結膜を切開して強膜の一部をめくります。そして、線維柱帯の目詰まりが著しい部位を切開した後、 強膜と結膜を元に戻します。こうすることで、房水の排出路が再び開通して、房水がシュレム管に流れていきやすくなります。 この治療は、線維柱帯切除術と異なり、眼球壁に孔を開けるわけではないので、細菌による感染症など、 重篤な合併症を引き起こす危険性は低くなります。 ただし、眼圧を下げる効果は、線維柱帯切除術ほどには期待できません。 手術後の平均眼圧は、10mmHg代後半にとどまっています。 従って、もともと眼圧が10mmHg代後半の人が多い正常眼圧緑内障では、この治療を受けても眼圧を十分に下げることはできませんし、 進行した緑内障の場合にも向いていません。