■白内障の症状

「目のかすみ」や「視力低下」が代表的な症状

一般に、加齢白内障はゆっくり進行します。そのため、見え方に異常があっても、そのことに慣れてしまい、 なかなか自覚できない場合があります。また、左右の目で発症する時期が異なると、 見えにくい方の目をもう片方の目が補うため、見逃してしまう場合もあります。 しかし、水晶体が徐々に濁ってくると、普通は次のような自覚症状が現れてきます。


▼めのかすみ
最もよく見られる症状です。水晶体の濁りが広がってくると、目の前に霧がかかったように物がかすんで見えます。

▼視力低下
新聞などの小さな文字がだんだん読みにくくなります。この場合、メガネをかけても見えにくさが変わりません。

▼眩しく感じる
水晶体が濁って、すりガラスのような状態になると、目に入ってきた光が散乱してしまいます。 そのため、以前より光を眩しく感じるようになり、明るいところでは物が見えにくくなります。 特に、日光が強くさしている場所に出たりすると、一層眩しく感じます。 また、遮光のときなどは、全く見えないこともあります。夜間でも、自動車の運転中などに対抗車のライトを浴びると、 眩しくて何も見えなくなることがあります。

▼暗い所で見えにくい
水晶体が濁ってくると、網膜に届く光の量も減ってきます。そのため、以前に比べて暗い所で物が見えにくかったり、 照明がついていても暗く感じたりします。

▼物が二重、三重に見える
白内障が起きている方の目だけで見たとき、物が二重、三重に見える「複視」が起こることがあります。 これは水晶体が濁ることで、中心部にある核と、その周りの屈折率がずれてくるためです。

▼一時的によく見えるようになる
水晶体の核が濁って硬くなると、屈折率が増して「近視」の状態になり、近くのものがよく見えるようになります。 老眼が治ったと考える人もいますが、あくまでも一時的な症状で、白内障の進行につれて、視力は低下していきます。


■濁り方の種類と進行

どこから濁り始めるかによって症状の現れ方が異なる

▼皮質白内障
水晶体の周辺部にある皮質から濁ってくるもので、加齢白内障の大半はこのタイプです。 小さな楔形の濁りがいくつも生じてきます。初期には、自覚症状は少ないのですが、人によっては眩しく感じたり、 暗い所で見えにくくなることがあります。濁りの程度が進行すると視力が落ちてきます。

▼核白内障
水晶体の中心部にある核から濁ってくるタイプです。初期には、メガネの度数が合わなくなったりします。 これは、核が硬くなって屈折率が増すことで、一時的にピントが手前の方にずれてくるためです。 進行して濁りが広がってくると、視力低下が起こります。

▼後嚢下白内障
後嚢に接した、水晶体の後ろ側の皮質が濁ってくるタイプです。真ん中から濁り始めるので、他のタイプに比べて、 かなり早い時期から視力低下が見られます。明るいところでは眩しく感じ、見えにくくなります。